蛇を飼育するのにおすすめの床材を知りたい!どんな種類があって、何を基準に選べばいいんだろう?
今回は「蛇の飼育におすすめの床材」をご紹介します。床材はヘビの飼育において非常に大切なアイテム。生体の健康を左右する、湿度や衛生環境を決めます。
まずは蛇の床材の選び方を知りましょう。あなたがどんな床材を選ぶべきか判断できます。そのうえでご紹介する商品から、選んでみてください。
蛇の床材の選び方
蛇の飼育に使われる床材は、種類も商品数も豊富です。そこで床材の選び方のポイントを解説します。以下の4つのポイントを基準にしてください。
- 材質
- 見た目
- 価格
- 交換の簡単さ
材質
第一に注目すべきは「材質」です。最低条件として、床材を選ぶときは、その品種に適した材質を選ばなければいけません。
蛇の飼育で使われる床材は、9種類あります。
- 広葉樹
- 針葉樹(低刺激なもの)
- ヤシガラ
- バーク(松)
- サンド(砂)
- ソイル(土)
- 水苔
- キッチンペーパー
- ペットシーツ
ボールパイソンやコーンスネークなどの地上棲の蛇は、広葉樹や針葉樹、ヤシガラ、バークなどの木材チップを使いましょう。サンドやソイルは、誤飲する可能性があるので適しません。
シシバナヘビやサンドボアのような砂漠・サバンナ地帯に生息する蛇は、サンドの方が本来の環境に近づきます。誤飲に気を付けつつ、一部または全面に使っても構いません。
キッチンペーパーやペットシーツなどは、さまざまな蛇に使える万能な床材です。ソイル・水苔は、ほとんどの蛇に適しませんがレイアウトの一部として採用してもいいでしょう。
見た目
床材を選ぶときは、見た目も重視して構いません。床材はレイアウトを構成する主要なパーツ。見た目が気に入らないものは、飼育のモチベーションを下げてしまいます。
その品種の生態に適した床材の中から、自分の好きなものを選びましょう。自分の中で理想的なレイアウトを描きながら、選んでみてください。
価格
意外と見落としがちなポイントは、床材の価格です。ケージやシェルターのような道具と違って、床材は消耗頻度が高いもの。ある程度のコスパを求めるのは当然です。
床材を選ぶときは、長期的に使うことを想定しましょう。キッチンペーパーやペットシーツは、見た目が悪いものの木材チップより安価です。
ビジュアルとコスパ、どちらを優先するかはあなた次第。経済的に余裕がなかったり、飼育数が多かったりする場合は、価格を気にしましょう。
交換の簡単さ
床材の種類によって、交換の頻度や簡単さが違います。木材チップは生体が糞尿をしたら、上手に取り除かなければいけません。その点、キッチンペーパーやペットシーツは、丸ごと取り替えれば完了です。
自然風レイアウトを目指すと、やはり広葉樹チップやヤシガラを選びます。しかし段々と交換が面倒に感じて、床材を変えるのはよくある話です。
飼育数が多かったり、生活が忙しかったりする場合は、簡単に交換できる床材を選びましょう。もちろん見た目を優先する飼育スタイルでも構いません。
蛇のおすすめ床材9選
広葉樹チップ
爬虫類やげし類用に開発された広葉樹チップ。刺激が少ないので、安心して使える自然系の床材です。明るい色合いなので、フンも簡単に見つけられます。誤飲しても大丈夫なくらい粒が小さいので、初心者におすすめです。
針葉樹チップ
ペットスネーク用に開発された低刺激の針葉樹チップ。専用の床材として開発され、多くの飼育者に選ばれているので安心感は抜群です。こちらもフンが見つけやすく、誤飲しても構わないところがポイント。
パームマット
ヤシガラを細かく砕いて作られる爬虫類用のパームマット。焦げ茶色の色合いは、よりリアルな自然風レイアウトを目指す方にぴったりです。
ヤシガラ特有の高い脱臭・吸臭力は、他のチップにないポイント。ただし暗い色合いも相まって、フンが見つけづらいのが痛いところです。
バークチップ
天然ベイマツ100%で作られる爬虫類用のバークチップ。小粒のチップが多い中、唯一ゴツゴツとした大きな粒の床材です。
見た目が映えるし、汚れても簡単に交換もできるのが嬉しいポイント。ただし誤飲したときの危険性が高いので、初心者は取り扱い注意です。
デザートソイル
爬虫類用に作られたデザートソイル。蛇の飼育には適していませんが、レイアウトの一部に使う程度なら問題ありません。自然な景観を再現しやすいブラウンの色味と、優れた消臭・保湿力が魅力的です。
デザートサンド
爬虫類用に作られたデザートサンド。本来は乾燥地帯に生息するトカゲや昆虫のために使われます。レイアウトの中で小さな遊び場を作るために、砂漠を再現してみたい方におすすめです。
水苔
観葉植物の栽培や爬虫類の床材として使われる水苔。水をたっぷり含ませれば、ケージ内で多湿な環境を作り出せます。蛇の飼育で使うなら常時設置ではなく、脱皮不全対策として活用したいところです。
ペットシーツ
Amazonで大人気のペットシーツ。犬のために開発された商品ですが、ペットスネークの床材としても優秀です。大量の枚数を安く購入できるので、コスパは抜群。汚れたら丸ごと取り替えるだけで清潔な環境を守れます。
キッチンペーパー
吸収力がハンパない業務用のクッキングペーパー。他の商品とは違い、水をたっぷり吸ってくれるので、爬虫類の飼育に向いています。排泄物で汚れたり、水入れの水がこぼれたりしたら、丸ごと取り替えるだけです。
床材と一緒に買いたい便利グッズ3選
続いては飼育生活を快適にする、床材と一緒に買ってほしい便利グッズをご紹介します。初心者こそ持っていてほしいアイテムを揃えました。予算に余裕があるなら、床材と合わせて入手しましょう!
消臭スプレー
爬虫類用に開発された消臭スプレー。ケージ内に吹き付ければ、バクテリアがニオイのもとになる悪臭成分を分解してくれます。
定期的に使うことで、バクテリアが定着して、消臭力がアップするようです。爬虫類用なので生体への悪影響も考慮され、安心して使えます。
防ダニスプレー
ヘビ用に開発された防ダニスプレー。120種類の天然植物成分により、飼育床やケージ内におけるダニや雑菌などの発生を抑えてくれます。ヘビに有害なアルコールは一切使用していません。
ラクラクすくいスコップ
チップ系の床材を簡単に交換できるすくいスコップ。深型形状により、床材をごっそりとすくえます。日常的な床材交換をラクにしてくれる、時短・便利グッズです。
蛇の床材の交換頻度
蛇の床材を交換するタイミングは、次のとおりです。
- 生体が糞尿を排泄したとき
- 水入れが倒れたり、湿気で水浸しのとき
- ダニが発生したとき
- しばらく全交換していないとき
糞尿で汚れた床材は、雑菌だらけで臭いもひどいもの。最悪の場合、生体の病気・体調不良につながります。またストレスを与えてしまい、拒食に陥る危険性も否めません。糞尿をしたら必ず交換しましょう。
床材が水浸しになったときも、雑菌の繁殖などの衛生面の観点から交換してください。ダニが発生したときも、ケージの丸洗いしたうえ、床材の全交換が必要です。
これらの理由がない場合でも、清潔な環境を保つため、定期的に全交換することをおすすめします。
交換した床材の廃棄方法
交換した床材は、種類によって廃棄方法が違います。一般的な廃棄方法は、次のとおりです。
- チップ系:燃えるゴミ
- ペットシーツ・キッチンペーパー:燃えるゴミ
- サンド系:燃えないごみ
廃棄方法は、地方自治体により違います。上記の廃棄方法はあくまで参考にして、廃棄するときは所属の地方自治体のHPなどで確認してください。
蛇の床材誤飲を防ぐ対策
誤飲してしまったとしても、粒が小さい床材なら糞尿と一緒に排出されるので心配無用です。ただし体内に蓄積しすぎると腸閉塞を起こすことがあるので、なるべく避けましょう。
バークチップのような1粒が大きい床材は、少量であってもうまく排出できない可能性があります。日頃から床材を誤飲しない場所で、給餌することがおすすめです。
キッチンペーパー・ペットシーツを誤飲した場合は、吐き戻しをすることがあります。吐き戻しは蛇にとって大ダメージなので、しばらく給餌を控えましょう。
なんだか調子が悪そうだったり、蛇自身が排出できなかったりする場合は、動物病院にかかり、獣医師から適切な処置を受けましょう。
いろいろな床材を試してみよう
今回は「蛇のおすすめ床材」をご紹介しました。どんな種類の床材が合うかは、蛇の品種や個体により違います。最初のうちは生体の様子を観察しつつ、いろいろな床材を試してみましょう!