テングキノボリヘビとは?おすすめのケージなど飼育用品を紹介

テングキノボリヘビとは

テングキノボリヘビ
分類爬虫綱
有鱗目
ヘビ亜目
コブラ上科
マダガスカルヘビ科
テングキノボリヘビ属
代表名テングキノボリヘビ
別名
英名Madagascar
Malagasy Leaf-nosed Snake
学名Langaha madagascariensis
全長60cm〜100cm
分布マダガスカル
生態樹上棲
食性トカゲ
繁殖形態卵生
特定動物該当なし
特定外来生物該当なし
天然記念物該当なし
希少野生動植物種該当なし
テングキノボリヘビのデータ

テングキノボリヘビは、マダガスカルに生息する非常にユニークなヘビです。オスは、背面が茶色、腹部が黄色で、吻端に長い角状突起を持ちます。対してメスは、全身が灰褐色〜黒褐色で、吻端の角状突起は平たく、先端はノコギリ状です。なお、どちらの角状突起も柔らかく、体型に性差はありません。

他の種類のヘビを見たい方は、ヘビ図鑑【186種類の一覧】をご覧ください。

テングキノボリヘビの飼育に必要なもの

テングキノボリヘビの飼育に必要なものと購入費用は、次のとおりです。

飼育用品相場価格
ケージ¥ 9,000
シェルター¥ ー
水入れ¥ 1,000
ヒーター¥ 4,000
サーモスタット¥ 10,000
パネルヒーター¥ 2,000
温湿度計¥ 2,000
登り木¥ 500
床材¥ 2,000
エサ¥ 2,000
合計金額¥ 32,500
テングキノボリヘビの初期飼育費用

すべての飼育用品を集めると、合計でおよそ32,500円かかります。エアコンで温度を管理するなら、ヒーターとサーモスタットは必要ありません。もう少しだけ出費を抑えられるでしょう。

飼い始めた後は、『エアコン・ヒーター類の電気代』『飲み水や霧吹きに使った水の水道代』が毎月、『床材代2,000円』『エサ代2,000円』が2〜3か月ごとに発生します。

ここでは、テングキノボリヘビの飼育に向いている、おすすめの商品をご紹介します。

飼育ケージ

テングキノボリヘビは、主に樹上で活動を行う樹上棲の小型ヘビです。樹上で伸び伸びと動き回れるように、床面積より高さを重視した「縦長のケージ」が必要になります。

アダルトでも全長60cm〜100cmにしかならない小型種のテングキノボリヘビは、そこまで高さのあるケージを必要としません。市販のケージだけでも、生体が伸び伸びと動けるレイアウトを組めます。成長に合わせて、次のようなサイズのケージを用意しましょう。

生体の大きさ必須サイズ[cm]推奨サイズ[cm]
ベビー幅30x奥行き30x高さ30幅30x奥行き30x高さ45
ヤング幅30x奥行き30x高さ45幅45x奥行き45x高さ45
アダルト幅45x奥行き45x高さ45幅60x奥行き45x高さ60
フルアダルト幅60x奥行き45x高さ60幅90x奥行き45x高さ90
テングキノボリヘビのケージサイズ

爬虫類ショップで売られている生体のほとんどが、ベビー〜ヤングサイズです。これから生体を購入する方には、「幅30x奥行き30x高さ45」程度のケージをおすすめします。

『ベビーの推奨サイズ』であり『ヤングの必須サイズ』でもあるケージなら、生体がアダルトになるまでの長い期間使えます。総合的な出費をできるだけ抑えたい方は、「幅30x奥行き30x高さ45」のケージを選びましょう。

他のサイズや競合メーカーの商品をお探しの方は、関連記事『ヘビのおすすめケージ』をご覧ください。

水入れ

どのような種類のヘビを飼うにしても、水入れは設置しましょう。毎日の給餌は不要ですが、新鮮な水だけは常に用意しなければなりません。

テングキノボリヘビは樹上棲のヘビなので、水入れに全身浸かって落ち着いている様子は、ほとんど見られません。しかし、ゆったりととぐろを巻いて落ち着ける程度の大きさをおすすめします。

樹上棲のヘビの中には、飼育開始当初、水入れの場所がわからない個体もいます。そのため、予期せぬ脱水症状を防ぐために、発見しやすいよう大きめの水入れを設置するべきです。

全長60cm〜100cmにしかならない小型種のテングキノボリヘビには、比較的小さめの水入れを設置しましょう。以下の表を参考にして、サイズを選んでみてください。

生体の大きさ推奨サイズ[cm]
ベビー幅5x奥行き5x高さ2.5
ヤング幅10x奥行き10x高さ5
アダルト幅15x奥行き15x高さ7.5
フルアダルト幅20x奥行き20x高さ10
テングキノボリヘビの水入れのサイズ

爬虫類ショップで売られている生体のほとんどが、ベビー〜ヤングサイズです。これから生体を購入する方には、「幅10x奥行き10x高さ5」程度の水入れをおすすめします。

『ヤングの推奨サイズ』なら、お迎えしたほとんどの生体に使えます。サイズ選びに悩んでいる方は、「幅10x奥行き10x高さ5」を選びましょう。

他のサイズや競合メーカーの商品をお探しの方は、関連記事『ヘビのおすすめ水入れ』をご覧ください。

ヒーター

エアコンでケージ内の温度を自動管理しない場合は、ヒーターとサーモスタットを設置しましょう。爬虫類専用のヒーターを使えば、ケージ内だけを効率良く保温できます(サーモスタットについては後述)。

テングキノボリヘビの飼育におすすめのヒーターは、GEX社が販売する以下の商品です。

『ヒーティングトップ』は、暖かい空気を下方向に伝えられるヒーターです。天面の外側に設置できるので、ケージ内を圧迫しません。また、生体が触れることもないので、火傷の心配もありません。

「幅30cm以下」のケージを選ぶなら、ヒーターは「Sサイズ」を選んでください。「Mサイズ」だと大きすぎて、ケージ内に温度勾配を作りづらくなります。また「幅30cm」を超えるケージの多くは、天面の広さが足らず「Mサイズ」を設置できません。

稼働するヒーターの個数が多いほど、ケージ内の保温能力は高くなります。日本の冬場はかなり冷え込むので、ケージの大きさに合わせて複数個設置しましょう。

サーモスタット

エアコンでケージ内の温度を自動管理しない場合は、ヒーターと一緒に「サーモスタット」が必要になります。

サーモスタットとは、設定温度になるようにヒーターを自動でオンオフしてくれる装置のことです。付属のセンサーをケージ内に設置するだけで、温度をリアルタイムで調整してくれます。

テングキノボリヘビの飼育におすすめのサーモスタットは、GEX社が販売する以下の商品です。

『タイマーサーモ』は、設定時間ごとに設定温度を変えられるサーモスタットです。設定を昼夜で変えれば、より自然らしい温度変化を再現できます。また、デジタルタイプなので数値が見やすく、誤操作による事故を防ぎやすいのもポイントです。

変温動物であるヘビの飼育において、サーモスタットは最重要のアイテムです。エアコン管理ができない方は、飼育前に必ず用意しましょう。

パネルヒーター

樹上棲であるテングキノボリヘビは、主に樹上で生活するヘビです。ケージ側面に設置すしたパネルヒーターは、樹上の空気を横方向から温められます。メインの暖房器具の保温を補助できる優秀なアイテムです。

設置するときは、ケージの外側の側面に貼り付けましょう。ケージの一部を温めることで、内部に温度勾配を作り出します。樹上に温かいエリアと寒いエリアを作れば、ヘビが自分自身で体温を調整できるからです。

これからテングキノボリヘビを迎える方が「幅30x奥行き30x高さ45」のケージを選ぶとすると、パネルヒーターは『Sサイズ』がぴったりです。

今後ケージのサイズアップを検討している方は、ワンサイズ上の『Mサイズ』がおすすめです。少し大きくても、ケージからはみ出して使えば何ら問題ありません。

温湿度計

ケージ内の温度・湿度を管理するためには、温湿度計が必要です。サーモスタットを使う場合でも、二重チェック用としての設置をおすすめします。

ヘビの飼育においては、スマホと連携できるデジタル式の温湿度計がとても便利です。

この温湿度計なら、温度・湿度を記録して、連携したスマホで確認できます。また、設定温度を上回ったり、下回ったりしたときに警告が通知されるので、事故を未然に防ぐことも可能です。

IT技術を積極的に活用して、あなたにとってもペットにとっても、安心安全かつ快適な飼育を目指しましょう。

登り木

樹上棲であるテングキノボリヘビは、日常のほとんどの時間を樹上で過ごすため、登り木(止まり木)の設置が欠かせません。

登り木は、生体が落ち着けるように少なくとも一本、ケージ側面に両端を伸ばして水平に設置します。二本目以降は、水平でなくても構いません。ただし、生体が体温調整しやすいように、高さを変えて設置しましょう。

また、登り木の太さは「生体と同じくらい」、もしくは「少し太いくらい」がベストです。購入するときは長さだけでなく、太さにも注目してみてください。

これからテングキノボリヘビを迎える方が「幅30x奥行き30x高さ45」のケージを選ぶとすると、登り木はサイズの合った『突っ張り棒』がおすすめです。

生体の成長とケージのサイズアップに合わせて、登り木をより長く、より太いものに買い替えましょう。

床材

ヘビにとって床材は、温度・湿度・隠蔽性・肌触りなどの「暮らしの快適さ」を決める重要なアイテムです。そのヘビの生態に合わせた最適な床材を使う必要があります。

テングキノボリヘビの飼育に最もおすすめな床材は、「ミズゴケ」です。

ミズゴケは、排水性・通気性に富んだ便利な床材です。通気性を保ちつつ、高い湿度を維持できます。一日に何度も霧吹きをする手間が省けます。

テングキノボリヘビに使える床材は、他にもいくつかあります。気になる方は、下記の表を参考にしてください。

床材の種類相性
キッチンペーパー
ペットシーツ
ミズゴケ
針葉樹チップ
バークチップ
ヤシガラ土
砂(サンド)
テングキノボリヘビの床材

それぞれの床材のメリット・デメリット・使い方について、詳しく知りたい方は関連記事『ヘビのおすすめ床材』をご覧ください。

エサ

野生下のテングキノボリヘビは、次のような動物を捕食しています。

テングキノボリヘビの食性

トカゲ

飼育下でのエサは、テングキノボリヘビの食性に適しており、定期的に入手しやすい「ヤモリ」がおすすめです。

エサ用ヤモリのイメージ
エサ用ヤモリのイメージ

エサ用ヤモリは、マウス・ラットに次いで入手しやすいエサのひとつです。通販では「冷凍ヤモリ」、大手の爬虫類専門店で「活きヤモリ」が主に販売されています。使われる種類は、ホオグロヤモリやオンナダケヤモリなどです。

大きさの選び方や他のエサの種類について知りたい方は、関連記事『ヘビのおすすめのエサ』をご覧ください。

他の種類のヘビを見たい方は、ヘビ図鑑【186種類の一覧】をご覧ください。