オエンペリニシキヘビとは?おすすめのケージなど飼育用品を紹介

オエンペリニシキヘビとは

オエンペリニシキヘビ
分類爬虫綱
有鱗目
ヘビ亜目
ムカシヘビ上科
ニシキヘビ科
オエンペリニシキヘビ属
代表名オエンペリニシキヘビ
別名
英名Oenpelli Rock Python
Nawaran(アボリジニ)
学名Nyctophilopython oenpelliensis
全長最大457cm程度
分布オーストラリア
生態半地上・半樹上棲
食性鳥類や哺乳類。かなり大きなサイズのワラビーなどの捕食例もあり
繁殖形態卵生(6〜10個)
特定動物該当なし
特定外来生物該当なし
天然記念物該当なし
希少野生動植物種該当なし
オエンペリニシキヘビのデータ

オエンペリニシキヘビは、オーストラリアのノーザンテリトリー州にのみ分布する大型ヘビです。体型はかなり細く、尾率は全身の15%ほど。頭部も比較的小さめで、吻端部はやや尖ります。体鱗は滑らかで、キールは見られません。茶褐色を基調として、生理的な体色変化により明るい灰色にもなります。

他の種類のヘビを見たい方は、ヘビ図鑑【186種類の一覧】をご覧ください。

オエンペリニシキヘビの飼育に必要なもの

オエンペリニシキヘビの飼育に必要なものと購入費用は、次のとおりです。

飼育用品相場価格
ケージ¥ 43,000
シェルター¥ 3,000
水入れ¥ 4,000
ヒーター¥ 5,000
サーモスタット¥ 10,000
パネルヒーター¥ 3,000
温湿度計¥ 2,000
登り木¥ 1,000
床材¥ 3,000
エサ¥ 2,000
合計金額¥ 76,000
オエンペリニシキヘビの初期飼育費用

すべての飼育用品を集めると、合計でおよそ76,000円かかります。エアコンで温度を管理するなら、ヒーターとサーモスタットは必要ありません。もう少しだけ出費を抑えられるでしょう。

飼い始めた後は、『エアコン・ヒーター類の電気代』『飲み水や霧吹きに使った水の水道代』が毎月、『床材代3,000円』『エサ代2,000円』が2〜3か月ごとに発生します。

ここでは、オエンペリニシキヘビの飼育に向いている、おすすめの商品をご紹介します。

飼育ケージ

オエンペリニシキヘビは、地上でも樹上でも活動を行う半地上・半樹上棲の大型ヘビです。地上でも樹上でも伸び伸びと動き回れるように、床面積をやや重視した「少し横長のケージ」、もしくは幅と高さが同じ長さの「正方形型のケージ」が必要になります。

アダルトでは全長最大457cm程度にもなる大型種のオエンペリニシキヘビは、かなりの広さと高さがあるケージを必要とします。ヤングサイズになる頃には、市販のケージだと窮屈に感じるかもしれません。成長に合わせて、次のようなサイズのケージを用意しましょう。

生体の大きさ必須サイズ[cm]推奨サイズ[cm]
ベビー幅60x奥行き45x高さ45幅90x奥行き45x高さ60
ヤング幅90x奥行き45x高さ60幅120x奥行き45x高さ60
アダルト幅120x奥行き45x高さ60幅150x奥行き45x高さ90
フルアダルト幅150x奥行き45x高さ90幅180x奥行き45x高さ90
オエンペリニシキヘビのケージサイズ

爬虫類ショップで売られている生体のほとんどが、ベビー〜ヤングサイズです。これから生体を購入する方には、「幅90x奥行き45x高さ60」程度のケージをおすすめします。

『ベビーの推奨サイズ』であり『ヤングの必須サイズ』でもあるケージなら、生体がアダルトになるまでの長い期間使えます。総合的な出費をできるだけ抑えたい方は、「幅90x奥行き45x高さ60」のケージを選びましょう。

他のサイズや競合メーカーの商品をお探しの方は、関連記事『ヘビのおすすめケージ』をご覧ください。

シェルター

樹上だけでなく地上でも生活する「半地上・半樹上棲」のオエンペリニシキヘビは、シェルターの設置がおすすめです。地上に落ち着ける環境を作ることで、生体は心と身体をゆっくりと休められます。

また熱い空気を遮断して体温を調整したり、脱皮のときに体を擦りつけて手がかりにしたりできるので、半地上棲のヘビでもシェルターは非常に便利です。

全長最大457cm程度にもなる大型種のオエンペリニシキヘビには、大型のシェルターを選ばなければなりません。フルアダルトの対応サイズだと、市販のシェルターには現存ないでしょう。以下の表を参考にして、サイズを選んでみてください。

生体の大きさ推奨サイズ[cm]
ベビー幅15x奥行き15x高さ7.5
ヤング幅20x奥行き20x高さ10
アダルト幅25x奥行き25x高さ12.5
フルアダルト幅30x奥行き30x高さ15
オエンペリニシキヘビのシェルターサイズ

爬虫類ショップで売られている生体のほとんどが、ベビー〜ヤングサイズです。これから生体を購入する方には、「幅20x奥行き20x高さ10」程度のシェルターをおすすめします。

シェルターは「すっぽりハマるくらい」もしくは「少し大きいくらい」のサイズ感がベストです。『ヤングの推奨サイズ』なら、お迎えしたほとんどの生体に使えます。サイズ選びに悩んでいる方は、「幅20x奥行き20x高さ10」を選びましょう。

他のサイズや競合メーカーの商品をお探しの方は、関連記事『ヘビのおすすめシェルター』をご覧ください。

水入れ

どのような種類のヘビを飼うにしても、水入れは設置しましょう。毎日の給餌は不要ですが、新鮮な水だけは常に用意しなければなりません。

半地上・半樹上棲のオエンペリニシキヘビに使う水入れは、ゆったりととぐろを巻いて落ち着ける程度の大きさがベストです。

「脱皮前で水分を多めに補給したいとき」「体温を下げたいとき」「体の汚れやダニを落としたいとき」などに、生体は水入れを利用して水浴びができます。

全長最大457cm程度にもなる大型種のオエンペリニシキヘビには、比較的大きめの水入れを設置しましょう。以下の表を参考にして、サイズを選んでみてください。

生体の大きさ推奨サイズ[cm]
ベビー幅15x奥行き15x高さ7.5
ヤング幅20x奥行き20x高さ10
アダルト幅25x奥行き25x高さ12.5
フルアダルト幅30x奥行き30x高さ15
オエンペリニシキヘビの水入れのサイズ

爬虫類ショップで売られている生体のほとんどが、ベビー〜ヤングサイズです。これから生体を購入する方には、「幅20x奥行き20x高さ10」程度の水入れをおすすめします。

『ヤングの推奨サイズ』なら、お迎えしたほとんどの生体に使えます。サイズ選びに悩んでいる方は、「幅20x奥行き20x高さ10」を選びましょう。

他のサイズや競合メーカーの商品をお探しの方は、関連記事『ヘビのおすすめ水入れ』をご覧ください。

ヒーター

エアコンでケージ内の温度を自動管理しない場合は、ヒーターとサーモスタットを設置しましょう。爬虫類専用のヒーターを使えば、ケージ内だけを効率良く保温できます(サーモスタットについては後述)。

オエンペリニシキヘビの飼育におすすめのヒーターは、GEX社が販売する以下の商品です。

『ヒーティングトップ』は、暖かい空気を下方向に伝えられるヒーターです。天面の外側に設置できるので、ケージ内を圧迫しません。また、生体が触れることもないので、火傷の心配もありません。

「幅45cm以上」のケージを選ぶなら、ヒーターは「Mサイズ」がおすすめです。「Sサイズ」よりも保温能力が高く、冬場の思わぬ温度不足を防ぎやすくなります。サーモスタットで稼働をコントロールできるため、電気代はほぼ変わりません。

稼働するヒーターの個数が多いほど、ケージ内の保温能力は高くなります。日本の冬場はかなり冷え込むので、ケージの大きさに合わせて複数個設置しましょう。

サーモスタット

エアコンでケージ内の温度を自動管理しない場合は、ヒーターと一緒に「サーモスタット」が必要になります。

サーモスタットとは、設定温度になるようにヒーターを自動でオンオフしてくれる装置のことです。付属のセンサーをケージ内に設置するだけで、温度をリアルタイムで調整してくれます。

オエンペリニシキヘビの飼育におすすめのサーモスタットは、GEX社が販売する以下の商品です。

『タイマーサーモ』は、設定時間ごとに設定温度を変えられるサーモスタットです。設定を昼夜で変えれば、より自然らしい温度変化を再現できます。また、デジタルタイプなので数値が見やすく、誤操作による事故を防ぎやすいのもポイントです。

変温動物であるヘビの飼育において、サーモスタットは最重要のアイテムです。エアコン管理ができない方は、飼育前に必ず用意しましょう。

パネルヒーター

半地上・半樹上棲であるオエンペリニシキヘビは、地上でも樹上でも活動を行います。地上と樹上、どちらも温められるパネルヒーターは、非常に相性の良い暖房器具です。

設置するときは、床面の1/3〜1/2程度に敷くか、側面に貼り付けましょう。外側からケージの一部を温めることで、内部に温度勾配を作り出します。地上や樹上に寒暖差を作れば、ヘビが自分自身で体温を調整できるからです。

これからオエンペリニシキヘビを迎える方が「幅90x奥行き45x高さ45」のケージを選ぶとすると、パネルヒーターは『Lサイズ』がぴったりです。

今後ケージをサイズアップしたときは、それに合わせてパネルヒーターを追加しましょう。

温湿度計

ケージ内の温度・湿度を管理するためには、温湿度計が必要です。サーモスタットを使う場合でも、二重チェック用としての設置をおすすめします。

ヘビの飼育においては、スマホと連携できるデジタル式の温湿度計がとても便利です。

この温湿度計なら、温度・湿度を記録して、連携したスマホで確認できます。また、設定温度を上回ったり、下回ったりしたときに警告が通知されるので、事故を未然に防ぐことも可能です。

IT技術を積極的に活用して、あなたにとってもペットにとっても、安心安全かつ快適な飼育を目指しましょう。

登り木

半地上・半樹上棲であるオエンペリニシキヘビは、ときおり木に登り、樹上でも生活します。そのため、飼育下において生体の魅力を引き出したいなら、登り木(止まり木)を設置するのがおすすめです。

登り木は、生体が落ち着けるように少なくとも一本、ケージ側面に両端を伸ばして水平に設置します。二本目以降は、水平でなくても構いません。ただし、生体が体温調整しやすいように、高さを変えて設置しましょう。

また、登り木の太さは「生体と同じくらい」、もしくは「少し太いくらい」がベストです。購入するときは長さだけでなく、太さにも注目してみてください。

これからオエンペリニシキヘビを迎える方が「幅90x奥行き45x高さ45」のケージを選ぶとすると、登り木はサイズの合った『突っ張り棒』がおすすめです。

生体の成長とケージのサイズアップに合わせて、登り木をより長く、より太いものに買い替えましょう。

床材

ヘビにとって床材は、温度・湿度・隠蔽性・肌触りなどの「暮らしの快適さ」を決める重要なアイテムです。そのヘビの生態に合わせた最適な床材を使う必要があります。

オエンペリニシキヘビの飼育に最もおすすめな床材は、「針葉樹チップ」です。

針葉樹チップは、とても汎用性の高い木材チップです。適度な保温性と吸水性があり、地上棲を中心に多くのヘビに使えます。雑菌・悪臭の軽減にも優れています。

オエンペリニシキヘビに使える床材は、他にもいくつかあります。気になる方は、下記の表を参考にしてください。

床材の種類相性
キッチンペーパー
ペットシーツ
ミズゴケ
針葉樹チップ
バークチップ
ヤシガラ土
砂(サンド)
オエンペリニシキヘビの床材

それぞれの床材のメリット・デメリット・使い方について、詳しく知りたい方は関連記事『ヘビのおすすめ床材』をご覧ください。

エサ

野生下のオエンペリニシキヘビは、次のような動物を捕食しています。

オエンペリニシキヘビの食性

鳥類や哺乳類。かなり大きなサイズのワラビーなどの捕食例もあり

飼育下でのエサは、オエンペリニシキヘビの食性に適しており、定期的に入手しやすい「マウス・ラット」がおすすめです。

エサ用のマウスは、ヘビのエサとして最も選ばれているエサです。流通量が多く、通販でも爬虫類専門店でも入手できるので、在庫切れのリスクは少なめです。アダルトだけでなく、成長途中のサイズでも販売されているので、生体の大きさに合わせて選びましょう。

大きさの選び方や他のエサの種類について知りたい方は、関連記事『ヘビのおすすめのエサ』をご覧ください。

他の種類のヘビを見たい方は、ヘビ図鑑【186種類の一覧】をご覧ください。