ボールパイソンの最適な湿度は?90%以上は高すぎてヤバい!

「ボールパイソンにとって最適な湿度はどのくらいだろう?高すぎてもケージがびしょびしょになるし、低すぎても脱皮不全になりそう・・・どうせ飼育するならきちんとした環境を作ってあげたいな。」

あなたはボールパイソン最適な湿度を知っていますか?

一般的にボールパイソンを飼育する上で、ケージ内の湿度は50%以上が好ましいと言われます。

しかし、果たしてどんな場面でもその湿度は当てはまるでしょうか?

また湿度をうまく保つことができない場合はどうしたらいいでしょうか?

本記事ではボールパイソンの飼育における湿度について解説します。

温度ばかり注目されがちですが、湿度も飼育する上で大切な指標の一つです。

生体がより過ごしやすい環境、より居心地のいい環境を目指して勉強しましょう!

ボールパイソンに最適な湿度は50%以上?【高すぎ注意】

ボールパイソンの最適な温度は、一般的に50%以上という意見が多いです。

専門家の石附智寿子さんが書いた飼育本にも、湿度について下記のような記載があります。

だいたい50%からそれ以上の湿度がボールパイソンには適した環境と言えます。

引用:「ボールパイソン完全飼育:飼育、繁殖、さまざまな品種のことがよくわかる (PERFECT PET OWNER’S GUIDES)」p.22

また爬虫類専門雑誌「REPFAN」のボールパイソン特集でも下記のような記載がありました。

また保温に気をつかうだけでなく保湿にも気を付けよう。

ボールパイソンは意外なほど高い空中湿度を好み、60~70%程度を維持しておかないと調子を崩してしまうことがあるので、加湿器などを併用するといいだろう。

引用:「REPFAN vol.1 (サクラBooks) Kindle版」p.16

以上のように、ボールパイソンの飼育には50%以上の高い湿度が求められます。

ボールパイソンが高い湿度を必要とするのは、彼らの生息地であるアフリカ大陸の気候にもとづいています。

アフリカ大陸の中でもボールパイソンが生息する赤道付近の熱帯雨林地帯は、高温・多雨な気候です。

年間の気温差は小さいのに1日の気温差が大きく、年間雨量は約2000mmと雨は多くて毎日スコール(熱帯特有のにわか雨をともなった疾風)が降ります。

現在ボールパイソン界隈で流通している生体のほとんどが飼育下による繁殖個体ですが、飼育は野生の環境を再現しているんです。

きっとあなたが思っているよりボールパイソンは高い湿度が好きなのでしょう!

ボールパイソンの生態については、下記の記事で詳しく解説していますので参考にどうぞ。

ボールパイソンの保湿ミスにおける3つの悪影響

飼育ケージ内が上手に保湿できていないと下記のような悪影響が起こりうる可能性があります。

  1. 湿度不足だと脱皮不全になる
  2. 湿度が気に入らない環境だと拒食になる
  3. ケージ内が床材が濡れたままで不衛生な状態になる

以上のような悪影響が考えられるので、飼育するうえで温度だけではなく湿度管理も大切です。

高すぎても、低すぎてもダメで、50~70%のちょうどいい環境を作りましょう。

なお拒食については湿度が原因だとは限らず、他の原因もたくさん考えられますので注意が必要です。

ボールパイソンの拒食については、下記の記事で詳しく解説しています。

ボールパイソンの飼育ケージの保湿管理方法

少数飼育の場合

各ケージごとに個体を入れるなど少数飼育の場合は、霧吹きを使いましょう。

朝起きて湿度が低ければ霧吹きで上げておきます。

その後、仕事や学校から帰ってきて湿度が低かったらまた再度使えばいいでしょう。

若干めんどくさい作業ですが、水替えや糞尿の始末が終わったら一緒にやるだけなので、そこまで手間ではありません。

小まめに生体をチェックするのは、健康管理の面でも大切ですからね。

数十匹飼育している場合

衣装ケースなどを使った多頭飼育の場合は、部屋全体を保湿する方法があります。

基本的にエアコンやヒーターで温度を管理している場合は、湿度不足になることが多いので「加湿器」を使いましょう。

加湿器であれば自動で管理してくれるので一切手間がかかりません。

上記の商品のように、空気清浄機能も付いていれば、ペット臭も消してくれるので一石二鳥です。

どうしても保湿ができないときの対抗策

忙しい人や加湿器をどうしても買えない人が中にはいるかもしれません。

そんな人は、せめて飼育ケージ内に「ウォーターシェルター」を入れましょう!

▼自作のウォーターシェルター

ウォーターシェルターさえあれば、ボールパイソン自身が湿度の不足を感じたとき、中に入って水分を補ってくれます。

シェルター兼水入れにもなるので、これはもう一石三鳥です(笑)

唯一、デメリットとしてはボールパイソンが気に入っていつも中にいるので、生体の様子が観察できないことです。

自分のペットをいつでも観察したい人は、面倒くさがらず湿度管理を徹底しましょう!

ウォーターシェルターの作り方は、下記の記事で詳しく解説しています。

ボールパイソンの保湿についてのまとめ

以上、ボールパイソンに最適な湿度は50%以上?【高すぎ注意】でした!

最後に本記事のまとめです。

  • ボールパイソンを飼育する上で湿度は50~70%程度を保つ
  • 湿度は高すぎても低すぎても悪影響があるので、ちょうどいいレベルにする
  • 少数飼育なら霧吹きを使い、多頭飼育なら加湿器を使う
  • 湿度管理が面倒くさい人は「ウォーターシェルター」を使えば水入れ兼シェルターにもなり一石三鳥

最適な湿度や保湿の方法を紹介しましたが、一概にどの個体にも当てはまるわけではありません。

湿度を変えてみて拒食等になり、他の原因がなければ湿度50~70%は嫌いなのかもしれません。

1匹1匹観察してあげて、その個体に合った飼育スタイルを確立しましょう!