「ボールパイソンっておとなしい性格って聞くけど、実際のところどうなんだろう?すぐに威嚇されたり、噛みついてきたりしないかな。あと購入するとき、その個体の性格は分かったりできればいいな。」
ボールパイソンの性格は、ペットスネークの中でも比較的おとなしい部類だと言われます。
その理由はボールパイソンが「防御体質な性質を持つこと」「人間嫌いが遺伝子に組み込まれていること」「飼育下の繁殖をくりかえしてきたこと」の3つです。
本記事では、管理人が考察した上記理由について詳しく解説します。
また「実際のところ、本当に飼ってみたらおとなしい性格だったの?」と気になる方も多いと思います。
そこで飼育者の皆さんにアンケートを取ったので、その実施結果をご紹介します!
ボールパイソンの性格を知ることは、飼育の難易度を知るに等しいです。
おとなしい性格である理由を知れば、あなたの今後の飼育に活かすことができるかもしれません!
この記事は「ボールパイソンの性格」をピックアップして紹介します。
野生本来の姿や生き方について、詳しく知りたい方は「ボールパイソンの生態」をご覧ください。
ボールパイソンとは?特徴や飼育方法をプロが解説【初心者向け】ボールパイソンがおとなしい性格である3つの理由
理由①:防御に特化した性質を持つから
ボールパイソンがおとなしい性格である理由の1つ目は、「ボールパイソンが飼育者の前では丸まる防御体質を持つから」です
ボールパイソンは、周囲の外敵や脅威から身を守るとき、頭を中心としてボール状になります。
その性質から名前が「ボール」パイソンと名付けられたほどです。
そのため、ボールパイソンは生態的に防御体質なのが分かるかと思います。
自分が攻撃して外敵や脅威を排除するよりも、自分の身を守ることを優先しているのです。
飼育者である人間に慣れないうちは、姿を見せたり触ったりするとすぐにボール状に丸くなります。
個体差や飼育環境によっては、ずっと人間に慣れず臆病な性格の個体もいるでしょう。
しかしボールパイソンでも機嫌が悪かったり、お腹が空いているときは噛みつくもこともあります。
噛みつく行為は、飼育者が気を付ければ十分回避できますが、おとなしい性格だからといって油断しないようにしましょう!
理由②:本能的な人間嫌いが遺伝子に組み込まれているから
ボールパイソンがおとなしい性格である理由の2つ目は、「かつて野生のボールパイソンの捕獲が全盛期だったとき、手荒な扱いを散々受け、それが遺伝子に刻み込まれているから」です。
私の持っている飼育本の1冊「REPFAN vol.1 (サクラBooks) Kindle版」では、ボールパイソンの歴史について次のような記載がありました。
ボールパイソンは、外敵に襲われると頭を中心にボール状に丸くなる性質があり、それはとても臆病な生きものだという証拠でもあるのだが、そんなヘビを現地の子供はキャッチボールの道具に使うというのだから、本能的に人間を恐れて当然だ。
引用:「REPFAN vol.1 (サクラBooks) Kindle版」p.12
ボールパイソンは入門種的な立ち位置を持ちつつ、モルフの多彩さでマニアからも好かれるので、ペットスネークとしては幅広い人気を持ちます。
しかし歴史上、生体をキャッチボールにするなどという最低な行為が現地で行われていた事実があるのです。
当時はペットビジネスとしてアフリカの現地から個体が安価かつ大量に輸入されるなど、手荒な扱いを受けていた過去があります。
なお現在では人間の飼育下で繁殖した個体の流通が主流ですが、元をたどればどれも野生の個体が親になります。
上記飼育本の記載のとおり、本能的に人間を恐れることが遺伝子レベルで組み込まれているのかもしれませんね。
理由③:人間の飼育下によって繁殖した個体であるから
ボールパイソンがおとなしい性格である理由の3つ目は、「販売されているほとんどの個体が人間による繁殖で生まれているから」です。
ボールパイソンを含め、爬虫類の生体には「WC」と「CB」がいます。※他の区分もあります
- WC(Wild Caught):現地で採取された個体
- CB(Captive Breed):飼育下で繁殖された個体
現在、ボールパイソン界隈で流通している個体のほとんどが「CB」です。
CBは野生の荒っぽさが落ちているのに、さらにその子どもはCBと交配を繰り返していきます。
CBとCBの交配を繰り返すことで、遺伝子に組み込まれた野生の感は失われ、餌付きやすかったり人間慣れしていたりなど、おとなしい性格に育ちやすくなります。
ボールパイソンがおとなしい性格と言われるゆえんは、ペットスネークとして人気を誇るボールパイソンが交配を繰り返されてきて「人間好み」にされたからなのかもしれませんね。
【性格調査アンケート】飼育者にペットのボールパイソンがどんな性格なのか聞いてみた
ここまでボールパイソンがおとなしい理由を聞いて、「実際のところは本当におとなしいの?」と疑問に思った人もいるでしょう。
そこで今回はTwitterの飼育者の皆さんに協力をお願いし、「あなたのペットのボールパイソンはどんな性格?」というアンケートを実施しました。
ペットの性格調査アンケートの実施結果は下記のとおりでした!
【ボールパイソンの性格調査】
あなたの飼っているボールパイソンの性格を教えてください!
※複数飼育なら平均的な答えでOKです。— Kat (@katsfreelife) February 23, 2021
なんとほとんどの飼育者が、「自分の飼うボールパイソンはおとなしい」と回答しました!
ボールパイソンは個体差が激しい動物なので、回答はばらつくと予想していましたが、結果的に「おとなしい性格」であると回答した飼育者が多数でした。
つまり、ボールパイソンが比較的おとなしい性格であることは、多くの飼育者が飼っていて感じていることだと分かりました。
これからボールパイソンを飼い始める人は、個体のほとんどがおとなしい性格だと思うと安心して購入できますね!
もちろん個体差もあるので、購入するときは生態をよく観察してから決めましょう。
ボールパイソンの性格についてのまとめ
以上、【飼育者の声あり】ボールパイソンがおとなしい性格である3つの理由でした!
本記事の内容をまとめると下記のとおりです。
- ボールパイソンがおとなしい性格である3つの理由は、「防御に特化した性質」「人間嫌いが遺伝子レベル」「繁殖を重ねた飼育下の個体」
- 多くの飼育者は自分のペットのボールパイソンがおとなしい性格だと感じている
ボールパイソンはおとなしい性格であり、非常に飼いやすい動物だと分かってもらえたと思います。
ただし個体差が大きい特徴もあるので、おとなしい性格は、あくまでも傾向であるのを忘れないでください。