ボールパイソンのおすすめ飼育ケージ!失敗しないサイズ選び

初心者
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ボールパイソンのおすすめの飼育ケージは?できるだけ安い方が嬉しいけど、後悔しないものがほしい!ケージの大きさや高さの選び方を知りたい。

このようなお悩みに答えて、ボールパイソンのおすすめの飼育ケージとその選び方についてご紹介します。

飼育ケージは、ボールパイソンにとって日常生活を送る自宅であり、ペットとして一生を過ごす場所です。そして、その場所はペット自身では選べません。

居心地の良い空間を作るのは、飼育者の義務です。ペットにとって最高に居心地の良い場所を提供してあげましょう。

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ボールパイソンの飼育ケージの大きさ選び

生体の成長に合わせたサイズ選び

ボールパイソンのケージサイズを決めるときは、生体の成長に合わせて選びましょう。

最低サイズ推奨サイズ
ベビープラケースなど幅45x奥行き45x高さ30
ヤング幅45x奥行き45x高さ30幅60x奥行き45x高さ30
アダルト幅60x奥行き45x高さ30幅90x奥行き45x高さ45
フルアダルト幅90x奥行き45x高さ45幅120x奥行き45x高さ45
ボールパイソンのケージサイズの選び方

最低サイズでも十分に飼育できます。しかし、生体の動き回る姿をながめたり、レイアウトにこだわったりするなら、推奨サイズは欲しいところです。

爬虫類ショップやイベントで販売されている生体は、ベビー〜ヤング程度です。

ベビーからヤングまでは、あっという間に成長します。そのため、幅45cmのケージを使える期間は、そう長くありません。

これから生体を迎える方は、ヤング推奨サイズの「幅60x奥行き45x高さ30」を選ぶのがおすすめです。

ケージの大きさ選びの基準

ボールパイソンのケージの大きさは、次のような基準で選ぶと良いと言われています。

ボールパイソンのケージサイズの基準
  • 面積:とぐろを巻いた状態の3〜5倍
  • 高さ:成長に合わせて30〜45cm程度

地上性のボールパイソンは、地上での横移動がメインになります。そのため、ケージの高さは、成長に合わせてグングンと高くする必要はありません。

とはいえ、ボールパイソンも立体運動を行うので、低すぎてはいけません。かといって「温度勾配(ケージ内の温度の高低差)」を作りづらいので、高すぎてもいけません。

こういった理由から、結局のところ、調度いい高さは30〜45cm程度となるのです。

広いと狭いのトレードオフ

「広い方が伸び伸びとして良い!」「狭い方が落ち着くから良い!」という両極端な意見があります。どちらを信じるべきでしょうか。

結論として、ケージの大きさは、広すぎても狭すぎてもいけません。温度管理やレイアウトの自由度は、トレードオフの関係だからです。

広い狭い
メリット・レイアウトの自由度が高い
・生体が動き回りやすい
・温度管理がしやすい
・生体が落ち着きやすい
デメリット・温度管理が難しい
・生体が落ち着きづらい
・レイアウトの自由度が低い
・生体が動き回りづらい
ケージの広さによる特徴

ケージが広い場合は、温度管理にエアコンを使ったり、シェルターや流木などで狭いスポットをいくつか作ったりすれば、これらのデメリットを打ち消せます。

経済的に余裕があって手間を掛けられるなら、ひと回り大きいサイズのケージを選んでもいいでしょう。

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飼育ケージを選ぶときの大きさ以外ポイント

ボールパイソンのケージを選ぶときは、大きさ以外にも次のポイントに気を付けましょう。

  • 扉の形状の違い
  • 通気口の有無
  • 施錠設備の有無
  • 拡張性の高さ

初心者でも分かるように、各ポイントについて詳しく解説していきます。

扉の形状の違い

爬虫類で使われるケージの扉は、3種類あります。その中でも、ボールパイソンのケージは「スライド式」「観音開き式」がおすすめです。

それぞれの扉の形状ごとのメリット・デメリットは、次のとおりです。

スライド式観音開き式天面式
メリット扉を少しだけ開けられるので、飛んでくる生体にも安全に給餌できる扉を全開にすれば、床材の交換が簡単にできる床材の交換が簡単で、生体も飛んで来にくい
デメリット片側の扉しか開けられず、床材交換や掃除がやりづらい扉を少しだけ開けるのが難しく、生体が飛んできやすい水換えや給餌の度に天面を開けるので、かなり面倒。
開けたときに、暖かい空気が逃げやすい
爬虫類ケージの扉の違い

ボールパイソンの飼育では、成長するにつれて給餌頻度が落ちるものの、水換えは基本的に毎日行います。天面式におけるデメリットは、これからずっと続く飼育生活において見逃せません。

これらの特徴から、ボールパイソンの飼育ケージは「スライド式」もしくは「観音開き式」がおすすめです。

通気口の有無

爬虫類のケージを選ぶときは、基本的に通気口があるタイプがおすすめです。ボールパイソンもその例にもれません。

通気口の有無におけるメリット・デメリットは、次のとおりです。

通気口あり通気口なし
メリット・新鮮な空気が循環する
・臭いが長時間こもりづらい
・壁面が水浸しになりにくい
・暖かい空気が逃げづらい
・湿度を保ちやすい
デメリット・暖かい空気が逃げやすい
・湿度を保ちづらい
・新鮮な空気が入りづらい
・臭いが長時間こもりやすい
・湿度が高すぎると壁面がぬれる
通気口の有無の違い

「通気口あり」におけるデメリットは、飼育者による温度・湿度管理によってカバーしやすいものです。ヒーターを増やしたり、こまめに霧吹きしたりすれば問題ありません。

ボールパイソンのケージを選ぶときは、「通気口あり」のタイプを選びましょう。

施錠設備の有無

爬虫類のケージを選ぶときは、施錠設備の付いた製品が選びましょう。よく見かける施錠設備は、主に2種類です。

外付けの馬蹄錠内臓のロック式
メリット・鍵を持ち運べる
・簡単に交換できる
・第三者に開けられない
・鍵をなくす心配がない
・いつでも開けられる
デメリット・鍵をなくす心配がある
・鍵がないと開けられない
・鍵を持ち運べない
・交換が難しい
・第三者に開けられる
鍵の種類の違い

どちらの種類を選ぶかは、好みの問題です。ただし、お子様がいる場合は、間違って鍵を開けないように外付けの馬蹄錠をおすすめします。

昨今では、爬虫類飼育者がケージにかけ忘れたことで、ペットを脱走させた事件が多発しています。そして、その度に爬虫類飼育者全体が槍玉に挙げられ、悲しい思いをしてきました。

爬虫類ケージは「施錠設備の付いた製品を選ぶ」もしくは「自分で施錠設備を取り付ける」を徹底しましょう。

拡張性の高さ

爬虫類の飼育ケージは、拡張性の高さにも気にしておきましょう。

ヒーターやライトの取り付け、流木や岩石の設置によるビバリウムの構築、温湿度計センサーの取り込みなど、レイアウトの工夫は無限大です。

プラケースなどの価格の低い商品は、拡張性が低くく、あとから苦労することになります。そのため、いまは興味がなくても、拡張性の高い爬虫類専用ケージを購入しましょう。

拡張性の高さを評価するポイントを、いくつかまとめておきます。

拡張性の高さを見るポイント
  • コード穴:コードやセンサーを景観を壊さずに取り込める
  • ランプステー:ライト・ランプを容易に取り付けられる
  • 天面の材質:金網なら熱を発生するライトを上側に付けられる

ボールパイソンのおすすめの飼育ケージ3選

SANKO
パンテオン
GEX EXOTERRA
グラステラリウム
REPTI ZOO
グラステラリウム
扉の形状スライド式観音開き式観音開き式
背面デザイン透明ガラス岩壁風プラスチック非透明パネル
施錠設備あり
(外付け)
あり
(内蔵)
あり
(内蔵)
コード穴ありありあり
通気口あり
(交換パネル)
あり
(底部)
あり
(底部+サイド)
ランプステーありありなし
折り畳み不可不可可能
組み立て必要不要必要
カラーホワイト
ブラック
ブラックブラック
サイズ[cm]
(幅x奥行きx高さ)
45x45x35
60x45x35
90x45x35
45x45x30
60x45x30
90x45x30
90x45x45
60x45x45
90x45x45
120x45x45
爬虫類ケージの比較表

SANKO パンテオン

SANKOのパンテオンシリーズは、ガラス張りのスライド式のケージです。十分な機能性の高さと好みの分かれづらい見た目から、たくさんの爬虫類飼育者に愛用されています。

すっきりとしたシンプルな作りは、どのような爬虫類にもぴったり合います。大手メーカーのケージカラーは、ブラックが多い中、ホワイトカラーを選べるのも魅力的です。

SANKO パンテオンがおすすめな人
  • スライド式のケージを使いたい
  • ホワイトカラーのケージがほしい
  • 無難におすすめなケージを選びたい

GEX EXOTERRA グラステラリウム

GEX EXOTERRA グラステラリウムは、観音開き式のケージです。SANKO パンテオンと違い、フレームが少なく、生体をながめやすいデザインをしています。

なんと言っても大きな特徴は「プラスチックでできた岩肌風の壁面」です。より自然らしい光景になるので、ビバリウム初心者でもそれらしいレイアウトを簡単に作れます。

また、『GEX(ジェックス)』は、ヒーターや床材、加湿器など、たくさんの飼育用品を取り扱っているメーカーです。グラステラリウムは、他のジェックス製品と相性が良いので、組み合わせて使いましょう。

GEX EXOTERRA グラステラリウムがおすすめな人
  • 観音開き式のケージを使いたい
  • 周辺をジェックス製品でそろえたい
  • ビバリウムレイアウトを簡単に組みたい

REPTI ZOO グラステラリウム

REPTI ZOO グラステラリウムは、観音開き式のケージです。『SANKO パンテオン』『GEX グラステラリウム』ほど有名ではないものの、非常に優れたケージなのでご紹介します。

他のケージと比べて、魅力的なポイントは「折りたたみ式」であることです。コンパクトに折りたためるので、安全に持ち運びができたり、狭いスペースにもしまっておけます。

もちろん機能性やデザインも劣っているわけではありません。爬虫類飼育に必要な機能の大半を備えています。

唯一残念なところが「他のケージより少し高額であること」です。これから生体を迎える人にとって、価格は抑えたいところでしょう。

REPTI ZOO グラステラリウムがおすすめな人
  • 観音開き式のケージを使いたい
  • 引っ越しや模様替えをたまにする
  • 予算的に余裕があり、良いケージがほしい

初心者にはおすすめしないボールパイソンの飼育ケージ

これまでご紹介したとおり、ボールパイソンの飼育ケージは、ガラス製の爬虫類専用ケージがおすすめです。

しかし、初心者には難しいのでおすすめしませんが、他のケージでも飼育することはできます。

ここでは、有名な爬虫類ケージについて、いくつかご紹介します。

プラスチックケース

爬虫類専用のプラスチックケースとして有名なのが、SANKOのレプタイルボックスです。

安価で頼りない印象を持ちますが、ちょうどいい大きさもあって最低限の機能が詰まっています。

しかし、当然ながら高価なケージと比べて機能性は劣ります。天面の上に暖房器具を付けるとプラケースが溶ける可能性もあるので、天面より下側に取り付けなければいけません。

ボールパイソンは成長スピードが速いので、すぐに幅60cm程度のケージへの買い替えが必要になります。

出費をトータルで見たら、結果的に損をしていることも。購入する際は、十分注意してください。

衣装ケース

収納ケースは、温湿度管理が徹底された部屋全体で、繁殖を目的に大量飼育する方(ブリーダーやショップ)向けです。

ボールパイソンは、他の爬虫類よりも狭くてシンプルな場所でも生き長らえさせられます。

そのため、飼育数が増えるとケージとヒーターを用意するより、部屋全体をエアコンで管理して収納ケースに入れたほうが効率的に育てられるわけです。

こういった理由から、これから初めてボールパイソンを飼育する方には、おすすめしません。生体の動き回る姿も見られないので、何のために飼い始めたのかわからなくなります。

厳しいようですが「衣装ケースしか買えない程度の予算」なら、一度購入を見送りましょう。きちんと準備してお迎えした方が、自分にとっても生体にとっても幸せです。

自作ケージ

初心者がケージを自作して使うのは、あまりおすすめしません。

その理由は、次のとおりです。

  • 荒い作りだと、脱走する恐れがある
  • 乏しい知識で作ると、不便に感じる点がある
  • どの道、成長したら買い替えが必要になる

市販の爬虫類ケージは、かなりハイクオリティです。爬虫類を飼育する上で欲しい機能をどれも備えています。

ケージを自作して、オリジナルな空間を作りたい気持ちはわかります。

しかし、初心者のうちは「必要な知識と技術を習得する」期間に当てるのが懸命でしょう。

ボールパイソンの飼育ケージに関する質問

面積はとぐろを巻いた状態の3〜5倍、高さは30〜45cmです。

ただし、生体の伸び伸びとした姿を観察したい場合は、温度管理や手入れが行き届くのであれば、ワンサイズ大きなケージをおすすめします。

最低サイズ・推奨サイズは、ボールパイソンのケージサイズの選び方を参考にしてください。

飼育者にとっては、生体の様子がワンパターンで観察がつまらなくなること、レイアウトがいじりづらくなることです。

生体にとっては、運動不足で肥満になりやすいこと、温度の変化が少なく体温調整がしづらくなることです。

飼育者にとっては、部屋の面積を奪うこと、温度管理が難しくなることです。

生体にとってのデメリットは、ほぼありません。「エサが見つからない」というよくあるデメリットは、直接与えるので関係ありません。

オスならほぼ可能ですが、メスはより大きくなるので将来的に90cmケージが必要です。

とはいえ、生体の自由度や飼育の楽しみを考えると、オスメス関係なく90cmケージに切り替えることをおすすめします。

終生飼育とケージの大きさの関係は、下記の記事をご覧ください。

ボールパイソンは市販のケージで終生飼育できる!成長を見越すべしボールパイソンは60cmケージで終生飼育できる?90cm必要?

良い悪いは、一概に言えません。しかし、彼らは繁殖目的で育てており、面積や温度管理などの効率を求めています。

繁殖を目指さない限り、一般飼育者は「1匹の幸せ」を追求するべきです。そして、動物とは会話ができない以上、幸せの基準は飼い主に委ねられています。

「ケージが大きいから幸せ」とは決めつけられませんが、「狭いより広い方が幸せそうだ」と思ったなら、広いケージを使いましょう。

「安物買いの銭失い」をしないことが大切です。

安いケージを何度も買い換えるくらいなら、きちんとお金を出して爬虫類専用ケージを購入しましょう。

爬虫類専用ケージなら、別種を飼い始めるときでも使い回しやすくなります。

プラケースや衣装ケースの場合、飼育できる種類が限られるので、新たな出費は避けられません。

あわせて買いたい便利グッズ

ビニール温室

ビニール温室は、寒い冬を乗り越える、とても強力な飼育用品です。ケージ全体にすっぽりかぶせてあげれば、簡単に平均温度が高くなります。

初心者にとって「自分が部屋にいて暖房を付けている間だけ、温度管理ができている」という失敗は、よくある話です。24時間のエアコン管理が難しいようなら、ビニール温室の導入をおすすめします。

開閉センサー

開閉センサーは、扉の閉め忘れによる脱走を防止できる便利グッズです。SwitchBotシリーズなら、スマホに通知が届くので、閉め忘れたらすぐに気付けます。

使い方はとても簡単で、扉にセンサーを取り付けて、スマホで連携するだけです。「絶対に逃したくない」という用心深い方にとって、強い味方になります。

爬虫類専用の飼育ケージを購入しよう

今回は「ボールパイソンの飼育ケージ」について、選び方やおすすめ商品をご紹介しました。

ボールパイソンにとって、ケージは一生を過ごす場所です。飼い主の予算の都合で、狭くて不便な空間に閉じ込めるのは、あってはなりません。

あなた自身にとっても、生体にとっても喜べるケージを選んでみてください。

すぐにおすすめのケージを見る