ボールパイソンは60cmケージで終生飼育できる?90cm必要?

ボールパイソンは市販のケージで終生飼育できる!成長を見越すべし

飼育者
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ボールパイソンって、市販のケージだけで終生飼育できるの?

もしかして特注のケージが必要なのかな……

お金は掛けたくないけど、ペットのことも大切だし。コスパ抜群のケージを教えて!

結論からお伝えすると、ボールパイソン「市販のケージだけで終生飼育できます

わざわざオーダーメイドのケージを頼んだり、動物園みたいな自然だらけの巨大ケージは必要ありません。ペットスネークとして人気なのは、お金と手間が掛からないことだけでなく、飼育ハードルの低さも要因ですからね!

とはいえ、ケージのサイズや種類が何でもいいわけではありません。ボールパイソンにとって、適切なサイズのケージで、伸び伸びとした環境を与えるのが理想です。それは飼育者にとっての「責任」ですよね!

そこで本記事では、市販ケージで終生飼育ができる理由と、おすすめのケージを紹介します。これからの飼育プランを考える手助けとなるはずです。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。

ボールパイソンは、市販のケージで終生飼育できます!

ボールパイソンは、市販のケージで終生飼育できます!

結論からお伝えすると、ボールパイソンは「市販のケージだけで終生飼育が可能」です。オーダーメイドのケージを特注したり、動物園のような大型施設を用意したりせずとも、飼育可能なので安心してください。

もちろん購入するケージのサイズにもよりけりです。ボールパイソンは、アダルトのオスなら1メートル20センチ程度、メスなら1メートル50センチ程度まで成長します。もちろん個体差もあるので、一概には言えません。

ケージの面積は、とぐろを巻いた状態の5,6倍程度が理想です。そう考えると、幅60センチなら少し狭いくらい、幅90センチなら広々飼育できるといったところ。ペットのためを思うなら、伸び伸びとした飼育環境を整えてあげたいですね!

終生飼育ができるケージはこれ!おすすめの購入パターン3選

終生飼育ができるケージはこれ!おすすめの購入パターン3選

それでは、具体的に終生飼育ができるケージを紹介していきます。

といっても、ボールパイソンは体の大きさにあわせてケージの面積を選ぶのが一般的です。家庭の保温・暖房性能を考えると、動物園のような巨大ケージは燃費も悪いし、ペットも居心地が悪いでしょう。

そこで終生飼育ができるケージの購入パターンを3つ考えてみました!

  • ①オスならぎりぎり?幅60センチのケージ
  • ②これがベスト!幅45センチ→90センチの2段階
  • ③コスパ重視!レプタイルボックス→90センチの2段階

ペットの居心地と飼育者のお財布事情を考えると、上記のパターンがベストかなと思います。詳しく解説するので、ぜひご自分にぴったりな購入パターンを選んでみてください!

①オスならぎりぎり?幅60センチのケージ

ちょっと狭いかもしれませんが、幅60センチケージなら何とか終生飼育はできそうです。ただし、その分奥行きは45センチと広めで、ペットの性別はオスに限ります。

運動不足を解消する木材、ふんわりとしたヒノキの床材、シェルターにもなる大きめの水入れなどのレイアウトを考えるなら、無理せず広いケージを購入しましょう。

「どうしても俺は節約したいんだ!」といった人のみ、こちらのケージでもOKです。

②これがベスト!幅45センチ→90センチの2段階

ベビーのうちは、次のような幅45cmのケージを使います。

そしてヤング〜アダルト程度まで育ったら、幅90cmのケージに切り替えます。

ボールパイソンの成長に合わせて適切なサイズを用意する、もっともオススメの購入パターンです。上記の45センチケージがちょっと窮屈かな、と感じてきたら90センチケージを購入すればOKです。

最初はちょっと広めに感じるかもしれませんが、ベビー・セミアダルトの成長速度は、あっという間です。ケージサイズが大きければ、どんどんマウスを食べさせて、グングン成長させられます。

もちろん適度な運動は、忘れずに。ボールパイソンにとって、世間的に言われる適切サイズのケージと快適な空間を提供したいなら、こちらを参考にどうぞ。

③コスパ重視!レプタイルボックス→90センチの2段階

ベビーのうちは、下記商品のような簡易ケージで育てます。

そしてヤング〜アダルト程度まで大きくなったら、幅90cmのケージに移しましょう。

「アダルトになったら伸び伸びさせたいけど、ケージを2個も買うなんてお金がかかるし、嫌だな」と思う方は、必見。レプタイルボックスと呼ばれる、簡易的なプラスチックケージが売られているんです!

高価な専用ケージと比べて、機能性・堅牢性・保温性が低いのは仕方ありません。しかし、コストパフォーマンスは抜群です。きちんとした暖房器具とパネルヒーターさえ設置すれば、なんの問題もなく飼育できるでしょう。

さらに小さいケージ用の暖房器具やパネルヒーターさえ、購入するのがもったいなければ、90センチケージの中にレプタイルボックスを入れて、飼育する荒技もあるんです。コスパを求めるなら、こちらを参考にいかがでしょうか。

ボールパイソンを終生飼育するための3つのポイント

ボールパイソンを終生飼育するための3つのポイント


さて、終生飼育できるかを考察するためには、ボールパイソンの寿命について把握しなければいけません。

ボールパイソンの寿命は、短くて10年、平均20年前後、長くて30年以上と言われています。

寿命については以前詳しく考察していますので、下記の記事をご覧ください。

ボールパイソンは個体差が大きい動物ですが、ここでは平均をとって20年前後と考えましょう。

20年という月日は、大抵の人から見て長い長い期間なのは間違いないはずです。

具体例を上げるならば、下記のとおりです。

  • 小学生から飼育開始・・・社会人としてバリバリ働いている
  • 高校生から飼育開始・・・結婚をして家庭を持ち、子どもがいる
  • 社会人から飼育開始・・・人生の折返し地点を過ぎている

以上のように、ほぼ全ての人がライフプランを変えるには十分な期間です。

あなたが飼い始めたボールパイソンは、人生の転換期でも常に一緒にいる相棒になるでしょう。

そこで本記事では、人生の転換期の要因として下記の3つのポイントに焦点を当てて考察します。

  • 家庭の事情
  • 仕事の事情
  • 飼育者の寿命

それでは、早速私と一緒に考えてみましょう。

終生飼育の困難ポイント①:家庭の事情

終生飼育の困難ポイント①:家庭の事情

飼育を始めるとき、家族や恋人などの同居人からの了承を得ることはできます。

しかしその後、変化する家庭環境でボールパイソンを疎ましく思われないかが心配です。

  • 自分の好きになった人は、蛇が大嫌いかもしれません。
  • 子どもの教育や安全上の問題で蛇は家に置けない、と言われるかもしれません。
  • 他の動物を飼育する関係で、蛇自身が危険にさらされるかもしれません。

問題を上げだしたらキリはありませんが、今後そういった状況が考えられます。

すべての問題を想定することはできないので、自分に起こりうる可能性は対策しておきましょう。

子どもと会わせたくなければ飼育部屋を確保しておく、他の動物と飼育スペースを完全に隔離する、などなど対処方法はいくらでもあります。

終生飼育の困難ポイント②:仕事の事情

終生飼育の困難ポイント②:仕事の事情

長い年月は、仕事の関係も変化します。

具体例を挙げるならば、下記のとおりです。

  • 単身赴任を命じられてペットを連れていけない
  • 会社に指定された住居がペットを禁止している
  • 仕事に追われすぎて物理的に世話をする時間が確保できない

家庭の事情と同様に、こちらも具体例を挙げたらきりが無いですね。

社会人であれば思い当たるフシがあるはずです。

しかし学生が飼育を始めた場合、仕事の関係で起こりうる問題を予期できないのは問題です。

学生の皆さんは、いずれ社会人になり、働き始めるのが一般的です。

自分が全国各地を転々とする仕事に就きたければ、ペットはその足かせになるやもしれません。

必要以上に脅すつもりもありませんが、そんな問題もあるんだと認識しておきましょう。

終生飼育の困難ポイント③:飼育者の寿命

終生飼育の困難ポイント③:飼育者の寿命

最後は単純明快で、飼育者が先にボールパイソンよりも亡くなってしまう可能性です。

前提としてお話しておくと、飼育者が高齢だったり、病気だからといって「飼うなとは思っていない」のです。

ここで言いたいのは、ペットが取り残されないような仕組みを構築しておくべきだということです。

自分が世話をできなくなる可能性があれば、家族や友人に頼りましょう。

もしくはお店にあらかじめお願いしてみてもいいかもしれません。

念を押してもう一度伝えたいのは、「飼わない選択」ではなく「身元引受人を見つけておく選択」をとってほしい、ということです。

責任感は大事だけど100%の根拠はいらない

終生飼育の困難ポイント②:仕事の事情

長くなりましたのでもう一度、終生飼育の3つの困難ポイントをまとめておくと下記のとおりです。

  • 家庭の事情
  • 仕事の事情
  • 飼育者の寿命

さて、ここまでお伝えした内容は非常に厳しい物言いをしてしまいましたね。

まるでボールパイソンの飼育自体を否定するかのような発言だと勘違いされたかもしれません・・・。

しかし本当にお伝えしたいのは、「飼育を始めるなら終生飼育するつもりでいろ」ということです。

そしてさらに付け加えると「そのつもりがあるなら、未来は誰もわからないので飼ってヨシ」です(笑)

正直、「もしかしたらいずれ飼えなくなるかも〜」なんて思っていたら誰もが飼育を始められません。

人生なんて何が起きるか分かりませんから。

100%終生飼育できると確信する、その根拠まではいらないのですが、その気概だけは持って飼育を開始しましょう。

なお当然のごとく、管理人はペットスネークブログの運営者としてヘビの飼育をオススメします。

もしボールパイソンの飼育を継続できなくなったら

もしボールパイソンの飼育を継続できなくなったら

念のため、飼育を継続できなくなった場合の対処方法も検討しておきましょう。

考えられるのは下記のように3つの選択肢です。

  1. リアルやSNSを通じて、家族や友人に託す
  2. 販売店に譲渡する(資格がなければ原則売却は不可)
  3. 里親募集サイトで里子として出す

他にも飼えなくなった場合に取れる行動はありますが、常識とモラルに則ればこんなところでしょう。

里親募集募集サイトについては、下記の記事で解説していますので参考にしてください。

なんにせよ、自分が蛇を飼っていることを隠さないほうがいいでしょう。

もしものとき、誰かを頼れるような繋がりを作るのは大切です。

SNS上、特にTwitterでは多くの飼育者がいるので、フォローしておくことをオススメします。

ボールパイソンの終生飼育に対する考察まとめ

以上、ボールパイソンの終生飼育について考察しました。

長くなりましたので、本記事のポイントをまとめておきます。

  • 飼育を始めるなら、家庭や仕事、飼育者の寿命による事情で飼育継続が困難になる未来を予期しておく
  • ただし未来は分からないので、100%終生飼育できる根拠は必要なく、その気概だけあれば十分
  • 飼育ができなくなる最悪の未来を想定して、リアルやSNSで繋がり(アテ)を作っておく

なかなかペット業界で触れづらい話題を考察してみました。

あくまでも本記事の内容は一飼育者である管理人の私見なので、正解ではありません。

あなたなりに飼育を始められたり、飼育数を増やしても問題ない根拠が見つけられれば、それでいいでしょう。

ボールパイソンが飼育できるか未だに不安が拭えなければ、あらかじめ本ブログで生態を知ることも頭の整理に役立つはず。