ボールパイソンが死ぬ拒食の原因10選!エサを食べない期間とは

「ボールパイソンが餌を食べなくて困っている。ボールパイソンの拒食の原因と解決方法を知りたい。ボールパイソンはいつまで拒食するのか、またいつまでエサを食べずに生きられるのか期間を知りたい」

「うちのボールパイソンが餌を食べない!どうしよ、死んじゃうかも!」

ボールパイソンの飼育者であれば、そう悩むのは誰もが通る道です。

私も飼い始めたばかりのときは拒食に悩みましたが、何とか解決できました!

そこで今日は拒食になって死んでしまうのか、拒食の原因、拒食の期間を徹底的に解説します!

ボールパイソンは拒食になったら死ぬの?

ボールパイソンを終生飼育するための3つのポイント

結論から教えると、ボールパイソンは意図的に拒食することがあるのでそうカンタンには死にません!

ボールパイソンのベビーを飼い始めたばかりの人、冬場になって冷え込んだら拒食になった人は、心配無用なので安心してください(笑)

しかし、拒食をしやすいからといって、放置していればいずれ治るのかは拒食になった原因によるところです。

ボールパイソンは非常にデリケートな生き物なので、様々な原因で餌を食べなくなったり、動かなくなったりします。

拒食で悩む人は、まずこれから説明する拒食とは何かを知り、そのうえで拒食の原因と解決方法10個から自分の当てはまる原因を調べてみてください。

ボールパイソンの拒食とは?

「拒食」とは、字面の通り「餌を拒んで食べないこと」です。

人間でも「拒食症」といわれる疾患がありますが、ボールパイソンでは生きるためにわざと拒食症状になります。

ボールパイソンは私たち人間と違ってエネルギーを蓄えたり変温動物なのでエネルギーの消費を抑えたりできる体質です。

そのため飼育しているボールパイソンがエサを食べなくなったからといって、そう簡単に慌てず、拒食になった原因を確実に追究していきましょう!

ボールパイソンの拒食の期間は?いつまで生きる?

ボールパイソンの拒食の期間は、拒食を引き起こしている原因に左右されるので一概には言えません。

各それぞれの原因ごとに、おおむねの期間が書いてあるので下記を参考にしてください。

拒食の原因拒食が治るまでの期間
飼育環境の変化2週間~1か月間、ヘタに触らず放置するまで
温度が合わない温度環境を改善するまで
生まれたばかり最初の脱皮が終わるまで
臭いが嫌いなエサを与えているエサを変えるまで
エサの与え方が下手自分がエサの与え方を改善するまで
季節性によるもの4~6月の暖かい時季が来るまで
脱皮前脱皮が終了するまで
床材の誤飲による体調不良完治するまで
便秘完治するまで
ケガや病気完治するまで

また食事をとらなくても生きられる期間は、生体の成長具合にもよりますが3か月~半年間程度は水以外の食事をとらなくても死ぬことはないと思います。

(私のボールパイソンは生後1年半で8か月も拒食したよ💦)

ただしベビーの場合は、脱皮前の生まれたてでなければ1か月~3か月くらいが限界だと思いますので、その間に拒食の原因を突き止めましょう。

ボールパイソンの拒食の原因と解決方法8個

拒食の原因と解決方法①:飼育環境の変化

一番多いと思われる拒食の原因です。

なおかつ大抵の場合、これがボールパイソンを飼い始めたばかりに起こる拒食の主な原因です。

購入して自宅に連れ帰ったばかりの個体は、飼育環境の変化で不安になって拒食に陥いります。

また飼育初心者にありがちなのは、餌を食べないので生きているか不安になって、ついベタベタ触ってしまうことです。

自分に置き換えて考えてみてください。

 

いきなり新しい家に連れてこられて、見たことのない巨人にいじられたり、エサをあげられるんです。

ストレスMAX過ぎて、食事をしたくてもノドを通りませんよね(-_-;)

この原因の解決方法はカンタンですが、2週間~1ヶ月間程度の時間がかかります。

拒食に陥りやすいボールパイソンを飼育するうえで、誰もが通る道であり、飼い主もボールパイソンの食生活を学ぶいい機会です。

特に今まで犬や猫の手間がかかる動物を飼育していた人からしたら、固定観念を覆されるような出来事なのは分かりますが、ボールパイソンを理解するためには自分の認識を改めましょう!

  • 用もないのにのぞき込んだり、触ったりしない
  • 心配でもひたすら我慢する、耐える
  • ボールパイソンが落ち着けるようなシェルターを用意する

拒食の原因と解決方法②:温度が合わない

あなたの飼育ケージは、きちんと温度管理できていますか?

初心者の場合、保温や温度管理ができていると勘違いしている場合が多いので危険です。

例えば、暖房器具の直下にある温度計の数値を基準にしていることです。

暖房器具から出た熱は、近くの温度計で反応しても、ケージ全体が温まっているとは限りませんよ?

必ず温度を計測するのは飼育ケージの床材付近、できれば温度計測する地点は数か所あった方がベストですね。

また暖突などの暖房器具やパネルヒーターは、飼育ケージ内で正しく設定して、温度勾配を作る必要があります。

温度勾配とは、飼育ケージ内に温度の高いところと低いところが存在している状態です。

温度管理については、下記の記事で詳しくご紹介しています。

  • 飼育ケージ内の温度を数か所計測するなど、温度管理できているか再確認する
  • ボールパイソンにとって体温を調節できるように、温度勾配ができているか再確認する

拒食の原因と解決方法③:生まれたばかり

卵から孵化したばかりの個体は、すぐに餌を食べないので拒食のような状態になります。

まだ卵のときに体の中でエネルギーを蓄えたものを消費している状態だからですね。

なお、「生まれたばかり」の基準としては、いまだに脱皮をしていない程度だと考えてください。

それ以上の期間で拒食が続くようであれば、「生まれたばかり」だからではなく、他の拒食原因がある可能性が高いです。

  • 脱皮するまでの間は、下手に触らず放置する
  • 脱皮前か後か分からなければ、購入した店やブリーダーに質問する

拒食の原因と解決方法④:臭いが嫌いなエサを与えている

ボールパイソンは、同じマウスやラットでも種類や保存環境によって別のエサだと認識しています。

人間でいうならば、「カレー」とひとくくりに言っても甘口、中辛、辛口、インド風、バーモンドカレーがあるなんてところでしょうか?

我々はもったいないので出されたら食べますが、人ぞれぞれ好みがあるのは当然のことですよね。

実際に私もマウスの大きさは変えずに、購入するお店だけ変えたら食いつくようになったこともあります。

またマウス・ラットを冷凍保存する状態が悪かったり、保存期間が長すぎて冷凍やけを起こしていることが原因かもしれません。

冷凍やけとは、冷凍庫内で長期間保存をすると、マウスやラットに含まれる凍った水分が水蒸気に変化し、徐々に食材が乾燥していくことです。

見分け方として、マウス・ラットが薄茶色に変色し始めてきたら冷凍やけを起こしている可能性が高いです。

Amazonや楽天でも冷凍マウスを購入➡クール便で配達もできますので、ネットでの購入も検討するといいでしょう。

  • 新しい店でマウス・ラットを購入する
  • ネットショップでマウス・ラットを購入する
  • 家にあるマウス・ラットが冷凍やけをしていないか確認する

拒食の原因と解決方法⑤:エサの与え方がへた

正しいエサの与え方はできているでしょうか?

エサの与え方も、初心者が自分はできていると勘違いしやすい拒食の原因の一つです。

マウスやラットを温めるときは、確実に体の芯まで解凍したうえで、気持ち高めに温めてボールパイソンの反応を刺激する必要があります。

誰でもマウスを正しい方法で効率的に湯煎・解凍する方法は、下記の記事で解説しています。

またエサを与えるときは、ボールパイソンが驚かない程度にマウスを小刻みに揺らしてあげ、生きている状態に見せかけましょう。

  • エサが確実に温まっているか再確認する
  • マウスを小刻みに揺らして、食欲を刺激する

拒食の原因と解決方法⑥:季節性によるもの

生後一年以上成長したボールパイソンは、季節の変化による拒食をすることもあります。

拒食の期間は、だいたい野生のボールパイソンが冬眠する期間と同じで、10月~翌年5月くらいです。

実際に私も生後1年半で8カ月間拒食をされたときは、このくらいの時季でしたね。

どんなにきちんと温度管理を徹底しても、野生の感なのか日照量の差なのか、その時期が近づくと拒食になる敏感な個体もいるそうです。

ただし、季節性による拒食だと判断するのは他の原因を最後までつぶしていったときにしましょう。

  • 待つ、ひたすら待つ
  • 他の原因が「確実に」無いことを順番につぶして確認する(本記事の残りの原因9個から)

拒食の原因と解決方法⑦:脱皮前によるもの

脱皮前には一時的に拒食になる個体が多いです。

私の飼っている個体は必ず拒食になるので、むしろ脱皮の前兆だと分かるようになりました(笑)

脱皮前かどうかの判断基準は、目が白く濁っていること(病気ではなく)や腹部がピンクになっていること(低温やけどでもない)です。

基本的に脱皮が終わった個体は、消耗したエネルギーを回復するために食事をしたがるので、拒食は改善されます。

  • 待つ、ひたすら待つ(このとき湿度管理やウォーターシェルターの用意も忘れずに!)
  • 他の原因が「確実に」無いことを順番につぶして確認する(本記事の残りの原因9個から)

拒食の原因と解決方法⑧:床材の誤飲による体調不良

前の給餌のとき、エサと一緒に床材を誤飲してしまった場合、口内炎や下痢、食欲不振などの体調不良になることもあります。

キッチンペーパーやペットシーツなどのシート系の床材であれば問題ありませんが、木材チップ系の床材を使用していれば注意が必要です。

ボールパイソンのフンに床材が含まれていないかチェックしましょう。

誤飲を起こさない、または誤飲しても消化しやすい床材などは、下記の記事で詳しくご紹介しています。

  • ボールパイソンのフンに床材が入っていないかチェックする
  • ケガや病気をしていないかも合わせてチェックする
  • 日頃から床材を誤飲しないような工夫・確認を怠らない

拒食の原因と解決方法⑨:便秘

もうお腹に餌が入らない満腹の状態や排泄腔(お尻の穴)に尿酸が詰まっていることが原因で便秘になり、拒食を起こしているかもしれません。

排泄腔に詰まっている原因は、脱水症状かもしれません。

糞や尿酸の水分が足りず、硬くなりすぎて排泄できないのです。

解決策1つ目としては、数時間水を張った容器に入れて水を飲ませる方法があります。

水入れ兼シェルターをプラスチック製タッパーで自作すればカンタンで、作り方は下記の記事で詳しくご紹介しています。

解決策2つ目は、爬虫類を診察できる動物病院に相談することです。

初心者が無理をして生態を傷つけては大変ですので、できるだけプロの力を頼りましょう!

  • 数時間水(28~30℃くらい。冷水や熱湯は×)を張った容器に入れて水を飲ませてあげる
  • 爬虫類を診察できる動物病院に相談・受診する

拒食の原因と解決方法⑩:ケガや病気

マウスロットや呼吸器疾患にかかっている可能性があります。

マウスロットとは、ぶつかった衝撃や床材を誤飲した際に、口腔内に傷ができるのが原因です。

初期症状は唾液が粘つく程度ですが、悪化すると白い膿が溜まります。

呼吸器疾患は、不潔な環境や細菌ウィルス、寄生虫、肥満が原因でかかることがあります。

初期症状は唾液が粘つく程度ですが、悪化すると「ヒュー、ヒュー」といった異常な呼吸音を出して、首を上げる動作をします。

これらの初期症状が見られたら素人が自力で治すことはほぼ不可能なので、すぐに近くの爬虫類を診察できる動物病院で受診しましょう。

  • 爬虫類を診察できる動物病院に相談・受診する
  • 素人が自力で治そうと絶対しない、多少病院が遠くても受診に行くこと!!

ボールパイソンの拒食についてのまとめ

以上、ボールパイソンはエサを食べないと死ぬ?拒食の原因10個、期間を解説でした!

拒食はボールパイソンでありがちな悩みですが、必ず何かしらの原因がそこにはあります。

いまここで原因を調べるために、このページを開いているあなたは飼い主としてスゴク立派です。好きです。

この記事や当ブログ内の解説記事を参考にして、ぜひ自分の個体に合った拒食の原因を突き止めてもらえればと思います。