「ボールパイソンを飼いたいけど、温度管理はどうしたらいいの?部屋のエアコンで真夏もずっと28度設定なんて無理だよ!暖房器具として「暖突」は知っているけど、大きさはどう選んだらいいの?」
ボールパイソンをいざ飼い始めよう!と思ったとき、悩みやすいのは温度管理の方法ですよね・・・
そこで今回はボールパイソン飼育者の私がボールパイソンにおいて必須な暖房器具「暖突(ダントツ)」を紹介します。
さらに「暖突(ダントツ)」の大きさの選び方や温度勾配を考えた設置方法もあわせて解説します。
ペットにとって少しでも快適な空間を作り、なおかつ自分が満足できるレイアウトを自作できるよう一緒に頑張りましょう!✨
ボールパイソン飼育に必要な暖房器具「暖突」って何?
爬虫類の飼育において、もっともメジャーな暖房器具です。
暖突(ダントツ)を使えば、わざわざ部屋の温度を変えなくても、ケージ内の上蓋部分(天井)に設置するだけケージを暖めることができます。
しかも暖突は、ヒーター部分に特殊な不織布を使用しており、われわれ人間やボールパイソンが触っても高温と感じない(やけどの心配がない)安心安全な技術で作られています。
ボールパイソンのように日光を必要としない爬虫類は、上級者向けのレイアウトを重視するのでなければ、基本的に以下の3つの暖房器具を用意しましょう。
ボールパイソン飼育に必要な暖房器具3種類
- 暖突(ダントツ)・・・ケージ内を暖める効果
- 温度管理用のサーモスタット・・・ケージ内が暑くなりすぎないように暖突(ダントツ)のオンオフを自動で管理する
- 床暖房用のパネルヒーター・・・温度勾配を作る補助的な暖房器具※温度管理用のサーモスタットと床暖房用のパネルヒーターは、別の記事で解説します。
値段も安価で、ネットショップや爬虫類ショップ、ペット売り場のあるホームセンターなど幅広いお店で入手できます。
また爬虫類用に販売されているケージを買えば、素人でもカンタンに取り付けができるため、DIY未経験者や手先が不器用な人でも問題ありません。
暖突(ダントツ)は以上の理由から、日本国内の爬虫類飼育者なら誰もが知っている定番アイテムであり、ケージ内暖房器具でも圧倒的なシェアを獲得している商品です。
暖突(ダントツ)の特徴まとめ
- 暖突は飼育ケージ内の上蓋部分(天井)に設置する暖房器具
- 部屋全体を暖めなくても、飼育ケージ内を局所的に暖めることができる
- 設置方法は極めてカンタンで、素人でも問題なし
- 爬虫類飼育用ケージの暖房器具として、国内シェアトップクラスの人気アイテム
ボールパイソン飼育に温度管理が必要な理由
ボールパイソン飼育に温度管理が必要な理由は、ボールパイソンが気温を利用して生きているからです。
ボールパイソンの飼育ケージに最適な温度は、温度勾配(暑い場所と寒い場所があること)を考えて28~32度くらいといわれます(諸説あり)。
ボールパイソンは変温動物(周囲の気温で体温が変化する動物)なので、気温を使って自分の体を次のようにコントロールしています。
ボールパイソンが気温を使って体温を変化させる理由
- 体を温かくしてエサを消化する
- 体を冷やしてエネルギーの消費を抑える
そのため、暖房器具で十分にケージ内の温度を保てなかったり、温度管理を失敗してケージ内の温度が適切でなかったりすると、ボールパイソンの不調の原因になります。
特に飼い主自身は温度管理が十分だと思っていても、ケージ内全体の温度バランスが悪いと、ボールパイソン飼育において一番多い悩みの「拒食(食事を拒む)」状態に陥ることもあります。
ただし、心配しすぎなくても本記事で紹介している暖房器具「暖突」を、これから説明するように適切に扱えばいいだけですから、正しい設置方法や使用方法を学びましょう!
ボールパイソン飼育に最適な「暖突」のサイズは?
暖突のサイズは全部で4種類(不織布不使用の特大サイズを除く)あります!
暖突の適正なサイズは、商品裏面の説明文に記載されているとおりですが、少しわかりにくいですよね💦
▼下の画像は暖突Mサイズで暖められる温度の参考例です。
そこで、皆さんがわざわざ情報をかき集めなくて大丈夫なように、私が暖突のS~LLサイズの選び方の目安をまとめてみました!
暖突サイズ | 水槽のサイズ | 環境温度 | 下10cm | 下20cm | 下30cm |
S | 45cm水槽 (45x30x30) | 21.6 | 30.3 | 26.7 | 25.5 |
M | 60cm水槽 (60×29.9×36) | 20.0 | 29.9 | 24.5 | 24.0 |
L | 90cm水槽 (90x45x45) | 23.0 | 29.8 | 29.2 | 29.0 |
ロング | 60cm水槽 (60x30x36) | 22.0 | 34.4 | 29.0 | 29.1 |
※実験結果はみどり商会のもので、私が実験したわけではありません。
簡単な流れ
- 飼育ケージが「60センチ水槽くらい」だから、設置する暖突の適切サイズは「M」
- ケージ最下部が約30cm下であり、室温が20.0度のとき24.0度へ「4度」アップする
- ケージ内を最低でも28度に設定したいから、「室温を24度くらいで管理」する必要がある
実際は、もう少しだけより温度が高くなる印象ですが、暖突に頼ってはいけないことが分かります。
暖突はどんなに寒い環境でもケージを適切な温度に維持できるわけではないので、寒い地域に住む人はエアコンやヒーターなどの他の手段が必要になります。
一番寒い冬を基準として、飼育ケージを設置する部屋がだいたい何度くらいになるのかを想像して、暖突や部屋の暖房器具を購入しましょう!
暖突の設置方法
暖突の設置をするとき、犯しがちな間違いは「上蓋の中央部に設置してしまう」ことです。
ボールパイソンの飼育ケージには、温度勾配が必要です。
もし暖突を中央部に取り付けてしまうと、暖かい部分が全体に広がってしまい温度勾配が作れなくなるのです。
そのため、正しい取付け方は「水入れの反対側の天井に寄せて設置する」です。
暖突を設置するときは、次の3つの温度ゾーンを意識的に作るようにしましょう!
ボールパイソンの飼育ケージの温度勾配
①暖突とパネルヒーターで挟まれた、最も暖かいゾーン(32度程度)
②暖突のみで暖められた、中間くらいの温度のゾーン(30度程度)
③暖房器具の真上や真下になく、最も涼しいゾーン(28度程度)
まとめ
以上、ボールパイソンの温度管理は暖突一択!大きさの選び方や設置方法も解説でした!
今回の記事のポイントをまとめると以下の通りです!
まとめ
- 暖突だけでは冬の気温は乗り越えられないので、別の対策が必要
- 暖突は「人間の快適な室温」にプラスで温度を与えて「ボールパイソンに最適な温度」を 作り出せる
- 暖突のサイズを選ぶときは、一番冷える冬場に自分の部屋が何度になるかを考える
- 暖突は中央部に設置せず、飼育ケージ内に温度勾配として「3つの温度ゾーン」を作る
温度管理はボールパイソンの飼育を飼育するうえで最も重要なポイントです。
これからボールパイソンを飼い始める人は、「たぶん大丈夫だろう!」なんて思わず、飼育ケージを設置する部屋の最低最高気温をよく考えましょう!
また既にボールパイソンを飼育している人は、自分の飼育ケージが果たして本当に温度管理できているのか?温度勾配を作れているのか?をチェックしてみましょう!
お伝えしたとおり、暖突はあともう少し足りない飼育ケージの温度を手助けする優秀な暖房器具ですので、購入する価値は十分あると思います✨