ボールパイソンが脱皮不全なら放置せずに温浴させよう【二度目を防ぐ対策】

ボールパイソンが脱皮不全なら放置せずに温浴させよう【二度目を防ぐ対策】

飼育者
飼育者

ボールパイソンが脱皮不全になった… 放置せずに温浴させるべき?

飼育者
飼育者

また脱皮不全を起こさないように、対策方法やグッズを知りたい!

このような悩みにお答えします。

ボールパイソンの飼育において、脱皮不全は「かなり頻繁に起こるトラブル」です。しかし放置せずに、温浴などで対処することをおすすめします。

今回は「脱皮不全の具体的な対処方法」「原因・対策方法」をご紹介します。

「あのとき知っておけば…」と後悔しないためにも、ぜひ最後までこの記事をご覧ください。

ボールパイソンの脱皮不全は放置してもいい?

ボールパイソンの脱皮不全は放置してもいい?

ボールパイソンが脱皮不全になったときは、基本的には放置せずに対処しましょう。

脱皮不全により、病気やケガなどの二次被害が発生するかもしれません。

剥がれ落ちなかった鱗や皮の部分は、ただれたり、感染したりして炎症を起こします。

また、残った皮の締めつけにより血行阻害を起こし、指先や尾の先が壊死する可能性もあります。

特に、体力の少ないベビーの頃は注意が必要です。体全体を締め付けるような脱皮不全は、早急に対処しなければ命に関わります。

脱皮不全はよくあるトラブルだと甘く考えず、最悪の場合を想定して対処しましょう。

「放置してもいい」はウソなのか

ショップや熟練の飼育者は「脱皮不全は放置して、次回の脱皮を待てばいい」といいます。

確かに、次回の脱皮のとき、湿度や水分不足に気を付ければ問題なく解消することがほとんどです。

しかし、ペットが命を落としたり、体を失ったりした後に「あのとき対処していれば…」と後悔しても、時間は戻りません。

「危険かどうか見極められない」という飼育者は、面倒くさがらずに早期対処することをおすすめします。

ボールパイソンの脱皮不全の対処法

ボールパイソンの脱皮不全の対処法

脱皮不全の対処法は、ひとつではありません。飼育者により、どれも若干の違いがあります。

この記事では、飼育初心者が「安全かつ簡単に」チャレンジできる2つの対処法をご紹介します。

  • 温浴させた後、飼い主が手伝う
  • 水入れを置いて、自力で脱皮させる
注意

自力での解決が難しければ、購入したショップやお近くの爬虫類が診れる動物病院に指導・助言を求めてください。

温浴させた後、飼い主が手伝う

脱皮不全により張り付いた残った皮は、無理やりはがしてはいけません。出血等はなくても、生体にダメージを与えます。

もっとも一般的で簡単な対処法は「温浴させて飼い主が手伝うこと」です。手順は次のとおり。

32〜33℃のぬるま湯を用意

体が丸ごと入るタッパーやボウルに湯を入れましょう。

このとき、決して熱湯を入れないでください。温度計で、きちんと水温を測りましょう。

生体をしばらくぬるま湯に入れる

湯を入れすぎて、生体が溺れないように気を付けましょう。目を離さないようにしてください。

皮がふやけてきたらゆっくりとはがす

顔周りを触って嫌がるようなら、無理をせずに次に紹介する対処法に切り替えましょう。

水入れを置いて、自力で脱皮させる

生体自身に自力で脱皮させる方法もあります。

体が丸ごと入る水入れを置く

大きく穴を開けたタッパーやボウルに、体が丸ごと浸るくらいの水を入れます。

設置するときは、ヒーターの直下やパネルヒーターの真上にならないように注意してください。

次の日まで高い湿度を維持する

霧吹きや加湿器を利用して、次の日までいつもより高い湿度を保ちます。

あとは生体が自力で残りの脱皮をします。

自力で脱皮していなければ手伝う

翌朝、生体が自力で脱皮していなければ、易しく擦るように皮をはがし落とします。

ボールパイソンの脱皮不全の原因

ボールパイソンの脱皮不全の原因

ボールパイソンが脱皮不全を起こさないために、飼育者はその原因を把握しておきましょう。

脱皮不全が起きる原因は、次の4つです。

  • 湿度不足
  • 水分不足
  • 栄養不足

湿度不足

ケージ内が湿度不足により乾燥していると、うまく脱皮ができません。

ボールパイソンの適切な湿度は、50〜60%程度と言われています。

しかし、脱皮前の状態を確認したらそれ以上に高い湿度を保たなければいけません。

特に日本の冬は寒いので、定期的かつ頻繁に加湿が求められます。

水分不足

水分不足により脱水症状になると、古い鱗や皮がはがせず脱皮不全に陥ります。

飲水はもちろんのこと、ボールパイソンはマウスやラットの体液からも水分を補給します。

餌を食べなくなる冬場の拒食時は、水分が不足しやすいので余計に注意しなければいけません。

栄養不足

爬虫類の皮膚は、タンパク質であるアミノ酸から作られます。栄養のバランスが取れていないと、新しい鱗や皮が作られません。

ボールパイソンの完全栄養食は、マウス・ラットといったネズミです。ヒナウズラや鶏肉などに頼り過ぎなければ栄養不足は避けられます。

ただし、季節性以外の拒食のときは、栄養不足に陥るかもしれません。拒食はできるだけ解消できるよう、原因を探ってみてください。

詳しくは「ボールパイソンの拒食の原因」をご覧ください。

ボールパイソンの脱皮不全の対策方法

ボールパイソンの脱皮不全の対策方法

ボールパイソンが脱皮不全にならないためには、常日頃から対策を打つことが大切です。

有効的な3つの対策方法を詳しくご紹介します。

  • 常日頃から一定の湿度を維持
  • 体が丸ごと入る水入れを用意
  • 脱皮を手助けするものを設置

常日頃から一定の湿度を維持

脱皮不全にならないためには、何よりも湿度管理が重要になってきます。

こまめに霧吹きをしたり、加湿器を炊いたりして高い湿度を保つようにしましょう。

「仕事や学校で家を空けるから厳しい…」という方は、時間や設定湿度により自動的稼働する加湿器をおすすめします。

爬虫類界隈で有名なのは、こちらの商品です。

他にもおすすめの加湿器を見たい方は「ボールパイソンの湿度」をご覧ください。

ボールパイソンの最適な湿度は?90%以上は高すぎてヤバい!

体が丸ごと入る水入れを用意

体が丸ごと入る水入れ(ウォーターシェルター)を置いておけば、生体が水分不足を感じたら勝手に入ってくれます。

日頃から大きめの水入れを置いていない人は、脱皮前だけでも用意しましょう。

水入れにも、デザインや大きさの違いでいくつかの種類があります。たとえば、こちらです。

他にもおすすめの商品を見たい方は、「ボールパイソンの水入れ」をご覧ください。

ボールパイソンが水入れに入らない!選び方を間違えてない?

脱皮を手助けするものを設置

脱皮を手助けするような取っ掛かりがあると、きれいに一本脱ぎできるかもしれません。

すっきりとしたレイアウトを好む方は、つるりとしたいかにも人工的なシェルターや水入れを置きがちです。

そのような方は、次のような岩肌を模した表面がゴツゴツとしたシェルターを起きましょう。

その他のおすすめ商品を見たい方は「ボールパイソンのシェルター」をご覧ください。

ボールパイソンのおすすめシェルター【厳選】ボールパイソンのおすすめシェルター8選【必要orいらない理由】

脱皮不全の対策は「飼い主の責任」

今回は「ボールパイソンの脱皮不全」についてご紹介しました。

生体が脱皮不全に陥るのは、多くの場合「飼育者の責任」です。日頃から対策していれば、ほとんど未然に防げます。

「あのとき対策しておけば…」と後悔しないためにも、ぜひこの記事でご紹介した対策方法やグッズを試してみてください。

また、飼育をしているうえで他にもトラブルはあるかもしれません。

万が一のとき、慌てないためにも「ボールパイソンの飼育方法」を読んで、広く浅くでも知識を頭に入れておきましょう。

【保存版】ボールパイソンの飼育方法【必要なもの・初期費用】ボールパイソンの飼育方法と初期費用【初心者向け】